ピサンPisan 世界のバナナBananaはマレーシアから
バナナの発生の地はマレー半島バナナの発生の地はマレー半島です。もともとバナナにはアズキほどの種が一杯詰まっていたそうですが、紀元前5000年には、マレー半島辺りで種無しバナナが栽培されたと考えられるそうです。これが東方に伝わり、フィリピンやポリネシアでは甘味のない料用バナナとなり、西方はアフリカの西海岸まで伝わったとされています。
世界の重要果物バナナヨーロッパ人が初めてバナナを見たのは、アレクサンダー大王のペルシャ遠征隊が北インドに来たときだと伝えられていますので、これは紀元前3２６年のことです。エデンの園でイブに禁断の果実を食べるように勧めた蛇はバナナの葉陰にいたそうです。バナナはヒンズー教では儀式に使われます。エジプトや西アフリカには６００年代にアラブのイスラムの征服者が伝えています。1482年にポルトガル人が西アフリカでバナナを発見し、これが奴隷商人により新大陸へ伝わったという事になっています。と言うようなわけで、マレイシアは世界の重要果物の発祥地です。
１００種類以上の品種売っているバナナの果皮の色はたいてい黄色です。これは食べ頃を考えてまだ緑色のうちに収穫して、熟して色が良くなった頃に市場に出すからです。熟しても皮の色が緑色のもの、赤色のもの、角ばっているもの、丸いもの、細長いもの、短いもの、ずんぐり太いもの、皮に黒い斑点の付いたものと１００種類以上の品種があると本には書いてあります。
種ありバナナは未だに・・・食べかたでは生食用と料理用の区別があります。生食用の未熟で堅いバナナを電子レンジで加熱したら、軟らかいイモのようになって食べられました。種ありバナナは未だお目にかかっていません。街角の屋台では、ピサン・ゴレン（バナナの天ぷら）をその場で揚げながら売っています。かすかに酸味のある甘味がありますが、ベチャベチャした感じでした。
実を取ったあとは、刈り倒すその昔、日本の兵隊さんがバナナの木によじ登って実を採ったのを地元の人は笑って見ていたそうです。実を取ったあとの茎はもうそれ以上、実がつかないので刈り倒します。脇に出ている芽を育てると、１年もすると実がなります。英語でバナナの房をHand、バナナ１本ずつを Fingerといいますが、10本指、20本指の手が何段もつながっています。軸のところをforearmと言うかどうか不明です。房の一番先っぽは、もう実がならない赤紫色の花の蕾が付いています。この花の蕾は野菜として食べられています。
マレーシアのバナナバナナはマレーシアでは生活に密着した果物です。市場では年中、５種類以上の品種を見かけます。生食用では、ピサン・ベランガン、ピサン・マス、ピサン・ラスタリ、ピサン・エンブン、ピサン・アワッ、料理用ではピサン・タンドゥック、ピサン・アブです。 バナナの栽培品種Musa sapientumは野生バナナである、Musa acuminata, Musa balbisiana から派生したことが、最近の遺伝分野の研究で解明されています。 ピサン・マス 一番のお奨めです。モンキー・バナナともいう黄色くて小さいバナナです。ピサン・マスは、マレーシアで最も人気のあるバナナです。ピサン・マスは一房当たり１４－１８本の実がなり、果実は小さく長さが ８ -１２cm程で、皮が薄く、熟するとゴールデンイエローに変色します。果肉はしまっていて、明橙色、芳香があり、とても甘いのが特徴です。熟度が進むと、皮が黒くなってきますが、黒くなり始めが最高の食べごろです。 ピサン・ベランガン マレーシアで一番普通の生食用バナナです。ピサン・ベランガンは一房当たり１２－２０本のバナナがなり、果実は、長さが１２-１８cm程で、皮が厚く、熟すと黄色に変色します。果肉はしまっていて、明橙色、ピサン・マスに比べて、甘味が少なく高貴な芳香がします。 ピサン・ラスタリ
ピサン・ラスタリは、果実の皮は黄色ですが果肉は白色で、やや酸味を感じます。 
|
【上左の赤色】ピサン・ウダンpisan udang（udangはエビの意味です）エビのように赤い色をしています。果肉は白色で生食用。
