カンポンボーイの

果物歳時記南米編

2013Apr7
日本語　ギュウシンリ
英語名　Bull's heart、Bullock's heart、 Custard apple
ブラジル名　Coracao de boi
学名　Annona reticulata

牛の心臓
ブラジル語の意味も牛(ボイ）の心臓（コラソン）です。日本語は漢字で牛心梨で台湾漢字そのままです。 この赤色系の果物はコンデといって、ブラジル中西部の都市カンポグランンデ（南緯20度、西経55度近く市）の夕市の露店で買いました。
皮は滑らかでチェリモヤの様です。果肉は白くねっとりしてざらつきがなく甘かったです。きつい野生の匂いがありました。直径11cm　高さ9cm、重さ374g　黒い種の大きさは長さ1.5cm、幅.07cm と小さかったです。
学名のreticulataは網の意味で表面が滑らかで網目模様の特徴を表しています。 KBは果実の表面の網目模様の特徴から、チェリモヤの赤色のと思っていたのですが、ギュウシンリ（ 牛心梨）という牛の心臓型の果物のようです。
他のアノナ類と同じように、西インド諸島から熱帯南アメリカが原産ですので、各地の呼び名はいろいろあります。
大きさと色と形から牛の心臓を連想した名前で多くの国で呼ばれています。果実の肌の様子は少々違っていても類似の果物には同じ名前が付いていることはよくあります。同種異名なら学名を手がかりにたどれますが、同名異種となると絵を見ても解かりません。ギュウシンリの英語名にもcustard apple、chirimuya、anona、sugar appleと書いてあるのもあります。 味見するにはその土地の名前で十分ですから、名前の意味を聞くとか食べ方を教わる程度で楽しむのが良いです。
味はシャカトウやチェリモヤに劣るということでアテモヤの優良苗の接木の台木として使われるといいます。
伝承薬としては根の皮が歯痛に、天日干しした未熟果の粉は下痢に効き、果肉をできものや腫れものに塗るなんてのが記されています。

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