ドリアンDurian 第１部 とげとげの果物
ドリアン？？ 天国か地獄かドリアンについては、東南アジアの果物の中で「果物の王様」と絶賛する人、「天国の味と地獄のにおいの果物」と半賞賛半拒否する人、「地獄の悪魔の果物」と完全拒絶する人がいます。ホテルと飛行機に持ち込むのは断られると言う唯一の果物です。ドリアンについて１６世紀にオランダの探検家リンスコーテン（Linschoten）が［世界の果物のなかで最も味の優れたもの］と書いてヨーロッパ人につたえ、その後イギリスの博物学者ウオレス（A.R.Wallace）が「ドリアンを味わうために東方へ旅行するだけの価値がある」と言ったことで、果物の王様としての地位が確立されました。
原産地は、まさにマレーシアドリアンの原産地はマレーシアからインドネシアにかけての地域で、東南アジアからインド、スリランカにかけて分布しています。マレー語でドリ(duri)は刺の意、アン(an)はものを意味する接尾語で、合わせて刺のある（くだ）ものというわけです。学名はＤｕｒｉｏ ｚｉｂｅｔｈｉｎｕｓでＤｕｒｉｏはﾏﾚｰ語にzibethinusは麝香に由来します。マレーシアでは、ジョホール州とペラク州が大産地で、品質の良い果実の種から生えた若木の芽を接ぎ木して良い品種を増やします。 ドリアンの刺々の色は緑色から茶色、形は丸いものから少し長いものまであり、刺は大きいものと小さいものといろいろあります。
匂いは好きずき？果実は５室に分かれ、白色か黄色、まれに赤色の濃厚なクリーム状の果肉が種を取り巻いて各室に３－５個入っています。ドリアンの果肉は強烈なにおいを出すのですが、これを芳香と感じる人とタマネギの腐った臭い、あるいはウンコの臭いという人がいます。
実は自然に落下ドリアンの果実は開花して結実して熟するまでに三ヶ月かかり、完熟した果実は、夜間から早朝にかけて、木から自然に落ちます。２年程前、夜遅く家に帰った人が自宅の前で落下したドリアンが頭に当たって怪我をしたという新聞記事がありましたが、こんな事はごく希な事のようです。
食べ頃は年２回ドリアンの盛りは、マレーシアでは６ー８月、１１ー１月の２回ありますが、６ー８月が本成り、１１ー１月裏成りです。ドリアンの白い花は古い枝にかたまって着き、夕方から開花し始め、コウモリや夜行性昆虫によって受粉が行われます。ドリアンの木は、高さ２０－４０ｍに生長し、果実が成るまでには６－７年かかります。
タイｖｓマレーシアｖｓインドネシア王様対決マレイシア、インドネシア、タイ。４月、５月にはタイ産のドリアンがスパーマーケットでも売られますが、マレイシアの人はタイのドリアンは見たところが良く、種は小さくて食べるところは多いが、味、果肉の舌触り、香りはマレイシアのに比べて劣るといいます。でも、タイの人は（タイにいる日本人も含めて）タイのものは一番といい、マレイシアの人は強い匂い、甘い味、滑らかな舌触りこれはタイのものには絶対負けないといいます。インドネシアの人はこちらのものは本当にうまいぞといいます。誰か公平に食べ比べた人はいますか？ クアラルンプールで食べるタイのドリアンは完熟する前に収穫し、運んで来るので、味がいまいちなのかも知れません。スパーマーケットで、果肉をプラスチックの皿にのせ、ラッピングして売ってるのですから、ＫＢも確かに匂いは強くないと思います。樹上完熟ドリアンを落下後、数時間の内に食べるのが良いようです。
マレイシアのお勧めドリアンＤ２４ペラク州メラが起源。マレーシアでは商業栽培種として最も人気のある品種。殻の色は淡緑色で、果肉は白色。
Ｄ１４５
パハン州のカンポン・ベセラ(Kg. Besera)が起源。 殻の色は濃い緑色で、鋭い刺が密にはえている。果肉はだいだい色ぽい黄色をして厚い。濃厚な甘いクリーム色の果肉は少し苦みがある。
次回は、秘伝・美味しいドリアンの見分け方、ドリアンの食べ方、ドリアンの割り方、ドリアンとお酒の秘密。もう、絶対必見！
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種類 棘の様子、形、色いろいろあります。
