チャンチンモドキ 1ページ目 
チャンチンモドキ2020年11月29日 日本語  チャンチンモドキ別名：カナメノキ 英名 nepali hog plum、lapsi fruitネパール lapsi(लप्सी )、amali(आम्ली) インド theseli-araung、
(アッサム)lepchipomaタイ  中国名 南酸棗学名 Choerospondias axillaris (Roxb.) Burtt et Hill
科名ウルシ科 (Anacardiaceae)
属名チャンチンモドキ属(Choerospondias)
名前の由来 チャンチンモドキは漢字で書くと香椿擬で、センダン科の別な種類の木、香椿（チャンチン）のそっくりさん”という意味の名付けです。 モドキという言葉はよくできた偽物で劣っているという語感がありますが、チャンチンモドキの場合は葉の形が”そっくり”です。 別名のカナメノキは要の木らしいですが何故カナメなのかKBにはわかりません。 ネパールから日本まで分布 高さ20-30mに育つ亜熱帯性の落葉樹です。自生地はインドのアッサム地方、ネパールから、バングラデシュ、ミヤンマー、タイ、インドシナ半島、中国はチベット、四川省、雲南省、広東省など南部、南西部、台湾と日本にもあり、分布の北東の端が日本です。 日本では絶滅危惧種に指定されおり、九州の一部に自生しているだけです。植物園で見る珍しい木の一つといえます。 
花 チャンチンモドキは雌雄異株の木で、図鑑によると雌花は葉の付け根に一つずつ、雄花は円錐状に10～20個集まって咲くと書かれています。KBは雌花しか見たことがありません。 5月中頃に葉の付け根から出た花柄にえんじ色の目立たない雌花を咲かせます。花は直径6-8mmで、5枚の蕚と5枚の花弁がはっきりしています。中心にある黄色い雌蕊の柱頭5つと雄蕊10本が見えます。 
果実 夏の間は茂った葉の間の緑色の果実は目立たないですが、晩秋には黄色く熟す実をつけ冬の初めには実が落ちます。 実の形は長径2.5-3cm、短径2-2.5cmの楕円球形です。3cmx2.5cmくらいのものが多かったです。重さは9gから、13gあり、大体は12gでした。 果実の表皮は滑らかで、革質で丈夫で厚めです。透明感のある白い果肉はゼリー質と繊維質でぬるぬるしています。繊維は種にしっかりとまとわり付いています。 果肉は果物の良い香りで、味はほのかな甘みを感じますが、基本は酸っぱさで、鼻に来る刺激もいくらかあります。 食べるときはしゃぶって果汁を味わってから、口に残った繊維と種を吐き出すといった感じです。 
 タネ 種は灰白色で一個入っています。大体の大きさは長さ2cm、太さ1.5cmの楕円球で重さは4gでした。 種は頭の方の端が少し5角気味になっていて端には5個の孔（発芽孔）があります、反対の果柄側には５個の割れ目のような孔が星形についています。果柄側の孔は頭側の孔の数に対応しています。 この孔は中に入っている本来の種子に対応していて、種子はこの穴から芽を出します。 たいていは5個の孔ですが、たまには6個の孔のある種もありました。 ネパールでは果物 ネパールではラプシーと呼ばれ、果物として街中で売られています。新鮮なまま食べたり、酸っぱい漬け物や甘酸っぱいお菓子にして日常的に食べられています。 マダ（mada）はラプシを木鉢でつぶして皮と果肉を集め塩、砂糖、スパイスを混ぜて天日で乾かした乾燥果実のお菓子です。 伝承薬 昔から伝わっている利用は以下のようなものがあります。 モンゴルではチャンチンモドキの果実を心筋虚血の治療、心を落ち着かせる、血液循環を改善する薬です。 ベトナムでは樹皮の水抽出液やけどの薬です。 中国では新鮮な果物は食べ物の停滞、腹痛の薬、樹皮の煮出し汁をやけど，傷の出血，乾癬の薬、種は酒の酔い覚まし、解毒の薬です。 木の利用 木材は建材、器具制作、燃料として用いられます。 硬い種でボタンを作り、子供たちは独楽を作って遊びます。焼いて炭を作ります。 チャンチンモドキの種には五個の眼のような孔があるので、五眼龍菩提樹と呼ばれ数珠を作ります。 中国南部では木材用の造林、薬用、環境緑化用に多く使われる優れた樹種と評価されています。 チャンチンモドキ続きはここ
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