レイシ
2013年6月19日日本語  レイシマレー語 lengkeng、lici タイ語 lam yai 中国語 茘枝 、ライチー、リーチーブラジル語 lichia英名 lychee学名 Litchi chinensis Son
毛のないランブータンの様でもあるKBはマレイシアでは売っているものしか見なかったのですが、ブラジルで初めて栽培しているところを見ました。それで南米編で取り上げました。 ランブータンやリュウガンの仲間の植物です。 直径3cm位の赤い苺のような果物が葉の付いた枝を束ねて売っています。表面はブツブツした突起模様がありますが、皮は薄いのでゆで卵の殻を剥くように簡単にむけます。果肉は乳白色でジューシーで甘く、いくらかの酸味もあり、特有の香りがあります。柿の種を太くしたような茶色い種が1つ入っています。 
 世界各地で生産 中国南部からインドシナ半島が原産地と見られていますが野生種はまだ見つかっていない。 中国南部では古くから栽培されていました。現在、中国南部の福建省、広東省、四川省や海南島が有名産地です。 中国の代表的な果物ですが台湾、タイやベトナムなどの東南アジア、インド、オーストラリア北部、アメリカではフロリダやハワイ、南アフリカでも商業的な栽培が行われています。
花はたくさん咲くが、実になるのは少し日本でも栽培 日本では江戸時代、蘭癖の薩摩藩主が南方の珍しい植物や薬草を薬園に植えた際にレイシも植えています。現在、その島津藩の薬園は国の史跡として鹿児島県の大隅半島に佐多旧薬園と言う公園になっています。 今では沖縄県、鹿児島県で小規模な栽培があるそうです。 
中国人は大好き 中国人の大好きな果物で、中国では2000年以上前の書物に記載があるそうです。 土産にもらった「深圳特産、茘枝紅茶」のラベルに杜牧の詩が印刷されていました。 お茶の効能書には 養顔美容 健胃減肥 饋贈親友 送禮佳品 と書いてありました。 長安より回望すれば しゅう たいをなす山頂の千門 次第に開く一騎の紅塵 妃子 笑い人の是れ 茘枝の来たるを知る無し杜牧の絶句「過華清宮」の背景は、玄宗皇帝が楊貴妃のために茘枝を遠くから騎馬を徹夜で走らせて運ばせために、馬や人が数多く死んだと言う事件です。これは8世紀中ごろの事です。 １１世紀には政争に敗れ、嶺南（広東省）に流された蘇軾（=蘇東坡、Sung Tong-po)は茘枝を腹一杯食べられるのなら流刑地に住み着いたって良いんだぜと、豪快な七言絶句「茘支を食らう」を作っています。 流刑を解かれて都へ帰る途中、この詩を知った政敵は怒って、蘇軾をさらに辺境の海南島へ流したということです。 当時の海南島はよほどの辺境の地だったでしょうが、蘇軾はこっちだってうまい茘枝はたくさんあるんだぜ、ヘヘヘ、と嶺南では三百で止めておいた茘枝を海南島では四百顆も五百顆も食べたことでしょう。 羅浮山下(らふざんか) 四時春のごとく 盧橘(ろきつ) 楊梅(ようばい) 次第に新たなり 日々に茘支(れいし)を啖(くら）うこと三百顆 妨げず 長(とこし)えに嶺南の人と作（な）るを レイシ続きはここ
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